【久留島武彦生誕150周年】イベンチュアの感想をただのマンキンファンが書く

2024年4月22日

突然無料公開された武井宏之先生の新作漫画「イベンチュア」

マジで無料で読めるのでこんなブログ読んでる暇があったらとりあえず全員今すぐ読んで欲しい。

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告知された際は「集英社!?」「あの集英社から!?」と戸惑いが隠せませんでした。

(シャーマンキング他武井先生の作品のいくつかは現在集英社から講談社に移籍しています)(でも小学館でも連載漫画持っていましたし…出版社という括りで武井先生を見てはいけない気がする)(そういえば仏ゾーン愛蔵版は小学館でしたね)

2024年。今年は久留島武彦生誕150年。大分県玖珠町が故郷の地。

その為に地方創生プロジェクトが展開されているようで、今回の漫画はプロジェクトの一部だそうですね!大分行きたーーーい!!!!!

船橋アンデルセン公園の年パス保持者の私からしたら「日本のアンデルセン」と言われればビビッと反応してしまうものがあります。FGOの推しはアンデルセンです。

日本に初めてモンテッソーリ教具を持ち帰ったのも彼だそうで。

モンテッソーリ式は子育て中の私もリアルに興味のある分野なのでありがとー!!モンテッソーリ式日本に持ってきてくれてありがと~~~~!!!!の気持ち。

さて個人的な話はおいといて今回は漫画の感想を書いていきますね!

これは私が読んだモンテッソーリ関連の本。年齢別になっているので読みやすい。

目次

 はじめの注意

こちらは私個人の素人感想ブログです。

読み手様はいろんな意見をお持ちでしょうが、その気持ちを大切にしているように、私も自分の気持ちのままの感想を書きます。

合わない方はこのブログを見なかったことにしてください。

感想なのでネタバレも含まれますが「このブログを読んだからもう漫画読まなくても良いな!」となって欲しくないので主観のみを綴り、あらすじ説明は一切しません。

この記事に興味を持ったらぜひその目と心と魂で読んで頂きたく思います。




イベンチュア感想

読みやすい〜〜!!!

久しぶりに武井先生の子供に向けた少年漫画を読んだ気がする!

ハイパーダッシュ四駆郎はどちらかというと「かつて子供だったアニキ向け」の漫画でしたし。

でもシンプルに見えて演出面とキャラデザの強さとセリフ構成、そしてリアルな人の心にダイレクトに訴える展開に大人でも読んでて飽きない。

これがプロの読切作品…強い…強すぎる…私の中ではここ最近で一番のヒット作品ですね。

安心して自分の子供に読ませたい。そう思わせてくれます。(他の武井作品は正直小学校高学年になって色々物の分別つくようになってから解禁させたい気持ちがありますね)(個人の意見です)

むしろ子供にこそ読んで欲しい。よろしくお願い致します!!

できれば子供が手に取りやすい紙版の発行をお願いしたいのですが(アンデルセン公園の図書コーナーとかに置いて欲しい)

紙版の発行がない電子書籍オンリーの作品なので、武井先生の得意芸の見開きが一切ありません。

もう漫画を紙で読む時代が終わるのかもしれないな…見開きなしは正直読みやすくてよかったのですが、でも私は武井先生の見開き演出大好きなんですよね…しかし変化は訪れるもの…受け入れていきます。

……と書きましたがマガポケ電子連載しているSHAMAN KING THE SUPER STARは普通に見開きバンバン使ってますね。紙の単行本化があるからかもしれませんが!

武井先生デザインのアンデルセン……こうね、fgo齧ってるものとしてはウフフな気持ち。繊細なデザインで良いじゃない……

汽車が空を飛ぶ描写は無限にロマン。

あくまでも小学五年生の「ぼく」が主軸の物語

主人公は小五の「ぼく」と見せかけて思いっきり久留島武彦な所が良い。

でも確かに久留島おじ(い)さまよりも同年代の子を共感できるキャラとして置いた方が読み手には伝わりやすいですよね。

このキャラ配置も計算され尽くしてるな!と思えて好きです。

武井作品を大人だけが楽しんでも意味ないですしね!

「ぼく」で一貫してて固有名詞がない所も感情移入ポイントだと思う。

セリフだけでこの子は関東の子じゃないんだなってわかるし、母親1人でグロッキーになってるからひとり親なんだなっていうのもこの1ページだけでわかるし。

いちいち説明がなくてもわかるいちいち答えを用意しない無駄のない構成も好き。読む側としては漫画の読解力が試される。わかると面白い。

スマホがないだけで仲間外れの対象だから親としては早々に与えてしまいたいですよね……スマホ……でもぶっちゃけ小学生や中学生には要らんよな……私立や習い事通いで持ってるならともかく近所で会える距離に住んでるわけだし……ルールを理解して使ってるなら良いけど……

でももう令和の時代はそうも言っていられない。今は小学校一年生からスマホを持つ時代……

小五の反抗期手前のなんでも捻くれる時期。誰にでも経験あるよなあ…でも彼の場合は本人だけのせいではない気もするな……

いい子にしてるよりも悪い子してる方が構ってくれるしな。

私は児童期をとっくに過ぎ去った大人なので親目線の感想しか書けませんが、育児には良いことは褒める、悪いことは無視するという手法があるそうで…(詳細は漫画感想から脱線するので超省く。有名な漫画のリンク貼っときます)でも小五になるとこの方法も通用しなそうだ…

そして妹にその態度はどうかと思う。

夏休みの少年のひと夏の冒険、いいなあ。




シャーマンキングシリーズにも登場する「鬼」の存在

絵本から飛び出したヒトダマ(たまねぎオバケ!かわいい)(あっ!オニとオニオンをかけてるのか…なるほど…!?)オニだなあと思ったら本当にオニだった。

突然シャーマンキング始まった。

自分自身の負の心が具現化する。シャーマンキングのオニと概念は同じですかね。アンナさんの心の中にいたオニはどんどん具現化して心を食っていく。

本物のSLに詳しい少年。細かいぞ!

いよいよ久留島武彦!泣いて登場!鬼に心を掬われる「ぼく」

私も存じ上げないわ!ごめんなさい!!

だから漫画になったんですよね!一気に好きになった!ありがとうございます!!

空中のSLから飛び出した描写めっちゃくちゃカッコいい。コミカルとユーモアを忘れないのにスタイリッシュ。なんとなく立ち位置がマタムネっぽい!語り部の登場はワクワクしますね。

あの、「ぼく」のオニのデザイン、この悪い顔がたまりませんな…

桃太郎を素直に読み返してえらい。

たしかに童話や童謡って幼少期に読んでいても小学生くらいになると忘れますよね。

私も実はほとんど覚えていなくて、今2歳の子の子育てしてて絵本の読み聞かせするけど「ぐりとぐら」とか「はらぺこあおむし」とか読んだことあるはずなのに全然覚えてなかった。

おばあちゃんが畑で作ったスイカ。さすがに食べ物を粗末にするのは少年も心が痛むよね!この子根っこは全然悪い子じゃないからね!

母親には言っても久しぶりに会うおばあちゃんにはそんな酷いこと言わんよな。

オニの囁きがリアルだぜ〜!そうやって実際に自分のオニ(ネガティブな心)にやられてやらかしちゃう人いるしな…

あんまりはっきりとは言いたくないけど、あまりこの子の家庭環境が良くないんだろうなと思う。(シングルの方を否定してるわけではない。この漫画の場合の話です)

きっとお母さんは妹ばかりを気にかけているようにこの子には見えたんだろうし。

仕事が忙しい母親にうまく甘えられない。甘えてはいけないと思い始める年齢だと思うし。学校でもスマホを持たせてもらえなくて良い所にも連れて行ってもらえなくて友達とも比較して、友達もどんどん離れていって、その葛藤でもイライラする。

きっとそれ以外にも漫画では説明されていない複雑な心が絡み合って今の彼がいる。

だからこのだれも自分の気持ちをわかってくれない「ぼく」は非行に走る寸前の所で久留島と出会うんだ。

フィクションとは思えない描写に心が痛くなりますね。

妹ちゃんはお兄ちゃんが大好きだもんね。

自分の嘘を信じて、嘘なのに、妹をずっといじめていたのに。それも素直に受け止めてお兄ちゃんは悪くないって言うんだよ…心が抉れますがな…

妹の言葉が誰よりも少年に響いた。この展開は本当に説得力が強くて上手い。

そしてここで始めて素直になる少年。




久留島武彦が紡ぐ「桃太郎」

久留島武彦が直接鬼退治するのではなく、物語を通して少年の心のお手伝いをするのが彼の役割なんだね。実際に心の問題を解決できるのは他人じゃなくて自分自身。

ここの久留島の「いざ!」から始まるオニ退治!鳥肌が立ちます。私が今作で1番好きなコマです。こんなにシンプルなのにカッコいい!

そしてオニをも自分だと認めて受け入れようとしてる「ぼく」…彼本当に強い子だよ。偉すぎる。大人でもなかなかできないよ!

少年がきちんと本を最後まで読んだからヒントになったんだね。でもそれを心に抱いて決断したのは彼自身。

自分で決めて自分の言葉に変えて行動した事は決して本のパクリではない。

本の力ってすごいよね。

そしてまた突然始まるシャーマンキング。

久留島武彦とアンデルセン、そのうちシリーズに出てきたりしないよな…

久留島はなんかめちゃくちゃクラウド感強いんだが……

アンデルセンと久留島の会話のシーン、なんか次元法としか思えないし…

めちゃくちゃ良いテーマ性のある会話しかしてないのにそんなことばかり考えてしまう…アカン!!!!

多分世界観はシャーマンキングと同じなんだと思う(断定はできませんが)

アンデルセン、活躍時期がヤービス神の時代なのでこのような絶望を抱いてもおかしくないし(というかこのアンデルセンはフィクションではなくリアルだし)なんとか物語で戦おうとしたけど意図は伝わらないし…久留島さんはアンデルセンを救いたいんだね。

オニを生まない世界を作る。とても難しいことだけれど、こうして1人の少年のオニは救われた。

久留島さん!むしろシャーマンキングで活躍して欲しい〜〜!!めっちゃ次元召喚してくる。強い。

本をたくさん読もうね!って理解できるの大人になってからなんだよな〜〜!!!私の子はまだまだ幼いから絵本の読み聞かせを楽しく進めていきたいな…読むの面倒な日もありますけどね…

そして「本を読もうね!」と言っておいて「本を読んだくらいで…」と切り返してる展開もなかなかズバズバ本質ついてきて嘘のない漫画展開で好き。私は武井宏之漫画のこういうところが大好きなんですよ。

それでも諦めないという心も含めて。

これは武井先生自身のメッセージなのかもしれない。




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