ねえねえ、仏ゾーンって知ってる?
それはね、とっても強くてカッコイイヒーローなんだ!
仏像を見たらヒーローと思え!をキャッチコピーに繰り広げられる、仏さまのバトルアクション漫画。
かつて1997年に週刊少年ジャンプで連載された漫画の愛蔵版、上巻が2024年10月15日に発売されました!
なんとこの漫画は作者、武井宏之先生の次回作「シャーマンキング」と同世界観の漫画になるので、話が直接的に繋がっているのです!
シャーマンキングも講談社にて2024年リアルタイムに続編連載中。
仏ゾーンの主人公「西岸サチ」がシャーマンキングではガンダーラのボス「サティ・サイガン」として登場。
無印シャーマンキングの連載当時、サティは連載終盤近くに初登場している為あんまり出番なかったじゃん?と思われがちですが、なんとこの続編「THE SUPER STAR」では主役級に活躍しています。
仏ゾーン、シャーマンキング、両作に登場するセンジュやサチ、ジゾウやアシュラたちの活躍を余すことなく見逃さないように、
またシャーマンキング続編をより一層楽しむために、
今回この記事では仏ゾーンの歴史を振り返りながら、またシャーマンキングでの展開も合わせながら、上巻の感想を書いていきます。
なお今回、シャーマンキング最新続編「SHAMAN KING THE SUPER STAR」を含む全てのシャーマンキングシリーズの展開も踏まえた考察も展開しています。
未読の方は「ふーん、そうなんだ?」「令和のマンキンそんな感じなの?」程度でお読みください。
もしくはシャーマンキングシリーズを一読願います。対象巻のリンク貼っときます。
仏ゾーンの歴史
まずは仏ゾーンの歴史から振り返ります。
仏ゾーンは漫画家・武井宏之先生の連載デビュー作!仏教をテーマにしたファンタジー作品となります。
仏像の魂が宿った仏・センジュたちと、半ば強制的にミロクを目指し悟りを開く旅に出ることになった少女・西岸サチの物語。
1997年に「週刊少年ジャンプ」で短期間連載され、全三巻にて完結しました(打ち切……ゲフンゲフン!)
しかし!仏ゾーンはここで完結にあらず。
仏ゾーン ドラマCDは三部作
その後の武井先生の次回作「シャーマンキング」連載中の2003年にドラマCD化されています。
ドラマCD「仏ゾーン -覚醒の章-」は、2003年9月25日に発売。
「仏ゾーン2 -試練の章-」は、2004年7月28日に発売。
「仏ゾーン 3 -悠久の章-」は、2004年11月3日に発売。
主人公:西岸サチ役に小林沙苗、センジュ役に朴璐美、ジゾウ役にくまいもとこ、などなどなどなど、
シャーマンキングと並んで超豪華声優陣!
シャーマンキングアニメには出演していない石田彰もアシュラ役で出演するという、アニメ化していない作品にも関わらずとんでも豪華なドラマCDとなっています。
描き下ろし漫画も収録されており、今回発売の愛蔵版にも再収録されています。
続々復刊する仏ゾーン 文庫版、廉価版
その後「仏ゾーン」の文庫版が2007年7月18日発売。
もちろん文庫版にも書き下ろしがあります。
今回の愛蔵版にも再収録されているので太っ腹!助かる!!
更に、「仏ゾーン」のコンビニ向け廉価版コミックスが描きおろしおまけ漫画も含めて2014年9月19日に発売されました。
特別読み切り「仏ゾーン」「デスゼロ」「ITAKOのANNA」
そしてドラマCDの描きおろし漫画だった「復活の仏ゾーン」
そして当時新作だった描きおろし漫画「REMIX TRACK:ホットケ・ロード」を収録していました。
(特別読み切り「仏ゾーン」は今回発売の愛蔵版上巻で読めます!!)
(描きおろしおまけ漫画は講談社版シャーマンキング27巻でも読めます。他の特別読み切りもシャーマンキングで読めます)
そして最新作!仏ゾーン愛蔵版
今回新たに発売された「仏ゾーン 愛蔵版」とは、週刊少年ジャンプで連載されていた漫画『仏ゾーン』の特別版です。
2024年10月15日に大ボリュームで上巻が発売。
下巻が続けて2024年11月8日に発売予定です。
「愛蔵版」とは、通常の単行本とは異なり、より豪華な装丁や高品質な紙を使用した特別版で、ファンやコレクター向けに制作されることが多いです。
通常のコミックスよりも大きなサイズで、カバーや付録なども特別仕様となっていることがあります。
『仏ゾーン 愛蔵版』は、原作のファン向けに再編集され、追加の特典や新規描き下ろしなどが収録され、通常の単行本に比べてより豪華な仕様で出版されます。
今回、仏ゾーン愛蔵版は連載当時のカラーページや読み切り版カットイラスト、集英社版シャーマンキングのコミックスにしか収録されていないイラスト等、仏ゾーンにまつわるイラストを余すことなく収録。
今回の書き下ろしは豪華4点!
- 表紙!
- 武井宏之ロングインタビュー!
- センジュ2024イラスト!
- 西岸サチ2024イラスト!
ということで!
早速愛蔵版、開いて読んでみます!
仏ゾーンの感想を今まで書いたことがなかったので、改めて感想もサッと書いていきます。
仏1 仏像を見たらヒーローと思え!
仏ゾーンを読み返すのは2014年のコンビニ版以来かもしれません。ぶっちゃけほとんど忘れています。
シャーマンキング新章「THE SUPER STAR」が現在とんでもない展開になっていて、仏ゾーンを読み返さないとストーリーがいよいよ理解できないという段階に来ていたので、このタイミングでの愛蔵版の発売は非常に策士だな、と思っています。
仏ゾーン連載時、当時の私は小学校低学年生。ちょうどポケモンが流行り始めたあたりでした。
ジャンプよりもポケモンに夢中だったのでリアルタイムでは読んでいなかった為、連載当時のままカラーページまで収録して下さるのはありがたいです。
コンビニ版と読み比べていましたが愛蔵版での原稿そのものの修正はなさそう。
素直にストーリーを読み返します。うん!面白い!
ところで仏国土ってマンキンだとグレートスピリッツ?仏国土コミューン?
個人的に気になる部分:サチの出生について
ごめんなさい現在のマンキンを基準に考えているのでどうしてもサッちゃんの事が気になって……
サチの出生……親に捨てられてますよね。
マンキンのヒロイン、恐山アンナもその強大な能力によって恐山に捨てられているのですが、似ている?と思う反面、
サチの場合はどうにも仕組まれてわざと西岸寺に置き去りにされているのではないかと思ってならないのです。
シャーマン家系が経営している孤児院による策略なのでは?とか色々考えてしまって……
くわしくは仏ゾーンの項目には書けないくらいの衝撃展開なのでマンキン感想の方で書いてます。
仏2 仏敵!奴の名は魔羅
マーラと読みます。下ネタじゃないよ!!
仏ゾイドという敵の登場!ミロクになる為のサチを狙います。
仏ゾーンによる技や、センジュくんたちがこの世に顕現しているのはサチのオーバーソウルによるものだよ!というのはシャーマンキングゼロによって明かされるのですが、
(マンキンで実質仏ゾーンの続きの短編集が読めるんですよ……)
この時のバトウ、仏ゾイドもサチによる無意識のオーバーソウルだったのかな?それとも別にシャーマンが近くにいるのかな?とか考えてしまいます。
2話にしてセンジュくんが珍しく「欲望の元である人間たちが救われると困る」と言っていて、
この時はサチと出会って間もないセンジュくんだからこそ出て来た言葉なのかな、と思いました。
今のセンジュくんはサチ……サティと長年旅をしている事で「全ての人を救いたいサッちゃんを信じる!」とまで言っていますし、
仏ゾーン本編の中でセンジュ本人が「もれなく救う」を掲げているので、神社観音菩薩の彼も確実に心に変化がある物語だということがわかります。
仏3 おにぎり
七福神や阿吽の仁王、知ってる名前が出てきてなじみがあって嬉しいです!
千手パンチは一日一回までというピンチに、サチのお供え物のおにぎりによって現世に顕現したジゾウの初登場。
サチの祈りによってオーバーソウルとなったのでしょうか。
千手パンチが一日一回というのはおそらくサチの巫力量とチャクラの関係の問題だと思うんですが、そのチャクラもマンキンでいう巫力の事なのか、もしくは霊力の事なのかは私には判断ができません。
でもセンジュくんとジゾウくんをこの地点でダブルオーバーソウルしているサチ。元の巫力量がとにかく多い。
マーラがサチによるものではないのならオーバーソウルしている存在がどこかにいるかもしれませんが……
そのうちシャーマンキングに出て来たらどうしよう。
仏4 コマ
センジュとジゾウは幼馴染!
大日如来様の存在も気になる……
センジュが頑張っている事、センジュの優しさに気付いてやる気が出てくるサチのお話。
悟るからポーズがなんとも可愛らしい!
マスコットキャラのコマも出てきて可愛い!
ジゾウくんとは一旦ここでお別れです(でもすぐに再登場する)
仏5 セブン
とんでもキャラデザの七福神だよ!?でもそれは人間の姿に化けた仮の姿!!
千手観音菩薩のセンジュくんはマンキンでは既に悟りを開いて大日如来になっているはず。
マンキンでは名前も「センジュ」ではなく「ダイニチ」に変わっていますよね。
ベンテンさま可愛いなあ……そして幸せをミロク……サチに問いかける姿もとっても素敵。
絶対人気キャラじゃないですか……マンキンに出て来るかなあ……出てきて欲しいなあ……
「幸せは心の中に」というベンテン様のこの言葉は今のサティ様の心の深い部分に刻まれていそう。
その心に従い、マンキン新作にてサティ様はとある決断をします。
波旬や八部衆の存在も気になりますね……
仏6 日本海の決戦
扉絵の参考文献はこれかな……?
すぐに再登場したジゾウくん、態度がでかくて大層良い。石頭も自慢だぜ。200海里、日本の領海の心配もするぜ。
七福神が仏ゾイド化、つまり闇落ち?して襲い掛かる。やっぱりキャラデザが強い。
今回アシュラくんの登場には単純にテンションが上がりますね。推しだったので。
センジュくんがここで「マーラでさえも救いたい」と自分からそう思うようになったんですね。
ここから「敵も味方もなく、もれなく救う」を掲げて旅をしていくのかあ……!
仏7 慈悲と憎悪
アシュラくんの秘密がわかる回。
アシュラくんはシャカ様が好きだってはっきり言ってて、センジュくんそのものは嫌いではなくて、友達で。
でも自分の境遇に慈悲の心を失い……人間の汚い部分をたくさん知っているという。
なんとも憎めないキャラクターです。
センジュくんも能力を開花させ新技も繰り出す。折り返しの大きな話になります。
アシュラくんとシャシちゃんが仲良くしてる所見たかったよーーッ!!!
仏8 ありがとう
人間界を知っていくセンジュくん。それでも彼はそれでも全ての人を救いたいと願う。
一話の敵であった箕浦組がなんと仏にハマり改心というおもしろ展開。でもこうやってセンジュくんは人を救ってくれるんだね。
この新西岸寺、もしかして今のふんばりが丘?
旧と新の西岸寺の住所は同じなのかな?同じだとしたら旅はスタート地点に戻ったという事ですよね。
サチの心の変化も見逃せない。とっても可愛らしい女の子です。
仏9 旅立ち
アシュラくんの戦いでぶっ壊れた千手アーマーを直す為に作者の仏師を呼ぶ!
その為にイタコに口寄せしてもらうぜ!という展開。
口寄せして動きをトレースできる、つまり憑依合体できるシャーマンに会うぞ!という流れです。
ガッツリシャーマンキングだ!
サッちゃん、ちゃんと学校に通ってたんだな……というおじいさんの優しさもあり、出生児に一緒に置かれていたヘアピンも受け取る。
ヘアピンの存在、完全に私は失念していましたね……
サッちゃんの親問題、仏ゾーン内でどうなっていたのかすっかり忘れてる……考察が恥ずかしい!!!
特別読切/仏ゾーン
連載前の読み切りですよね。全ての原点です。
ここはさすがにシャーマンキングと関係ないかな?と思っていましたが、センジュくんの考え方や在り方、心の持ちようという部分はこの時から今のシャーマンキングまで一貫しているんだなあと感じます。
ヒロインのお姉ちゃん可愛いですよね。
弟を必ず救う、という展開で、最終的にハッピーエンド!という流れは少し無理やり感があるように思いますが、それでもハッピーエンドが良いに決まってる!
頑張りは認められてほしいです。
図解/仏ゾーンの見方(菩薩編)
仏教をモチーフとしたまんがの仏ゾーンの解説書です。
文庫版一巻の書き下ろしだったそうです。
正直に申し上げるとわたくし、文庫版を購入しておらず……
2007年発売ですと丁度就活していた時期だったので情報を取り逃していたのだと思います。
後に文庫版の発売に気付いたのですが、元々JC版の方は購入していたので中身が同じなら必要ないかな、という点もあり……
まさかこんなに描き下ろしがあるとは知りませんでした!大ボリュームじゃないですか……!
用語解説とか本編にも登場しないキャラクター紹介とかもりもりもり沢山!たまげた。
個人的は六道の説明が面白かったですね。
愛蔵版書き下ろし:仏ゾーン回顧録
武井先生のロングインタビューです。
今回の愛蔵版にて初収録。
武井先生の幼少時代のお話や、漫画家を目指したきっかけが記載されていました。
もうここは実際に読んで頂いた方が圧倒的に良いので大きくはネタバレを避けたいのですが、UFOの話とタケノコプロの社長宅にお邪魔した事がある話が面白かったですね。
あと土偶の話……そういえば「THE SUPER STAR」にも土偶が出てくる謎のシーンありましたね。
何???という謎を残して……
ハイパーダッシュ四駆郎にも出てきましたよね!
BONUS TRACK
ジャンプ本誌のイラストカットとかJC版のおまけページとか表紙イラストとか色々なところから全て収録しました!というレベルの素敵イラストの数々。
ジャンプ本誌を買っていなかったので初めて見るイラストもあって楽しいです!ありがとうございます!!
下巻に向けて
下巻もボリュームたっぷりと聞いているのでとっても楽しみです!
発売日とのことで取り急ぎの感想更新でしたが、これはブログなのでもう少し読み込んで後日追記修正していきたいと思います!
次回